要る人、要らない人
要る
- 自営業・フリーランスで、国民健康保険に傷病手当金がない
- 住宅ローンがあり、傷病手当金の2/3では返済と生活費が回らない
- 障害年金だけでは生活費に届かない(自営業は障害基礎年金のみ)
要らない
- 傷病手当金と貯蓄で、障害年金が出るまでの1年6か月を乗り切れる
- 学生・無職・年金生活者(申込自体ができない商品が多い)
- 収入保障保険の特約などで、同じ就業不能の保障をすでに持っている
必要な月額は、いまの手取りから傷病手当金(1年6か月まで)や障害年金を引いた不足分で考えます。 自分の額は設計図の計算機で出せます。
公的保障でまかなえる分
会社員・公務員は、健康保険の傷病手当金で、連続3日の待期のあと4日目から、標準報酬月額の平均を30で割った額の2/3が、同じ病気・ケガについて通算1年6か月まで出ます。給与が出ている間は支給されず、障害厚生年金とも調整されます。初診日から1年6か月たって障害等級に当たれば障害年金で、2級なら障害基礎年金が年847,300円(2026年度)、会社員はこれに報酬比例の障害厚生年金が乗ります。3級は厚生年金だけの等級です。自営業・フリーランスの国民健康保険では傷病手当金は任意給付で、出ない前提で考えます。精神の障害も障害年金の対象ですが、神経症は原則として認定の対象外とされています。
選ぶときの条件
1. 「働けない」の判定方法を先に見る
SBIとライフネットは入院か、医師の指示による在宅療養で判定します。チューリッヒの長期給付は障害年金1・2級など、あんしんは5疾病・障害・要介護、太陽は日常動作の介助と要介護2以上。太陽のしおりには、仕事ができるかどうかで判断しないと書いてあります。商品名が同じ「働けない」でも、出る場面は別物です。
2. 精神疾患がどこまで出るか
チューリッヒの発売時リリースが引く協会けんぽの調査では、傷病手当金の受給原因の約31%が精神疾患。SBIの全疾病型は入院と退院後180日以内の在宅療養を月額で通算18回、ライフネットは月額の3倍の一時金を最大5回。チューリッヒは短期が入院のみで、長期は障害1級だけです。あんしんとアフラックは対象外、太陽は明文がなく基準上は該当しにくい。
3. 会社員は傷病手当金と重ねない設計に
SBIとライフネットのハーフタイプは、最初の540日を月額の50%にします。ちょうど傷病手当金の1年6か月に当たる期間です。ライフネットは免責を180日にもできる。自営業は逆で、満額(標準)タイプに60日免責が公式の想定です。
4. 在宅療養の条件を読む
SBIは医師の指示で軽労働も座業もできなければ、入院なしでも対象。ライフネットは在宅患者診療・指導料の算定か、3大生活習慣病・肝硬変・慢性腎不全が条件です。チューリッヒは入院と合わせて同じ月に10日以上(精神は除く)、太陽は非入院だと最長150日分で止まります。
5. 給付中の保険料と、復職したあと
SBI・ライフネットは給付を受けている間も保険料を払い、回復すれば給付は終わります。チューリッヒの長期、太陽の年金、あんしんは一度該当すれば復職しても満了まで続く型。ライフネットには復職時に月額3か月分が出る特則があります。
6商品の比較表
条件: 給付金月額10万円・40歳男性・月払。公式資料に同じ条件がない商品は、最も近い公式条件をセル内に書いています。保険期間は商品ごとに60歳・65歳・50歳と違い、同列には比べられません。
| 商品 | 月額保険料 | 支払対象外期間(免責) | 精神疾患の扱い | 在宅療養 | 復職後の給付 | ネット完結 | 個票 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| SBI生命「働く人のたより(全疾病型)」 | 2,270円満額・60歳満了・2023年1月表示。ハーフは1,650円 | 60日のみ | 月額で給付入院が前提・通算18回(全疾病型のみ) | 対象軽労働も座業も不可が条件。入院なしで可 | 続かない就業不能状態が続く間だけ | 可 | 個票 |
| ライフネット生命「ライフネット生命の就業不能保険」 | 2,238円標準・65歳満了・免責180日・2026年6月 | 60日/180日 | 一時金のみ月額×3・最大5回。入院か障害等級1・2級 | 対象在宅患者診療・指導料の算定などが条件。精神は対象外 | 続かない復帰支援一時金特則で月額3か月分 | 可 | 個票 |
| チューリッヒ生命「くらすプラスZ」 | 2,310円長期10万円・60歳満了・2025年2月。35歳は2,690円 | 日数の選択なし短期を外す免責特則のみ | 短期は入院のみ長期は障害等級1級のみ | 短期で対象入院と合わせ同じ月に10日以上。精神は対象外 | 長期は続く生存していれば満了まで | 可審査で郵送が入る場合あり | 個票 |
| 太陽生命「働けなくなったときの保険」 | 公式例なし35歳・50歳まで・14日特則付で2,772円 | 選択なし年金は180日継続か要介護2以上 | 明文なし日常動作・認知症・要介護2の基準で該当しにくい | 一部日常動作1項目の介助なら非入院でも最長150日分 | 年金は続く満了か最低保証期間の長い方まで | 可(スマ保険) | 個票 |
| 東京海上日動あんしん生命「あんしん就業不能保障保険」 | 販売停止2026年10月2日。参考: 30歳男Ⅰ型2,040円・Ⅲ型5,570円(非喫煙優良体) | 選択なし5疾病は60日超・がん90日不担保 | 対象外障害1級相当で回復の見込みがない状態のみ例外 | 5疾病のみ60日超の継続で給付 | 続く支払期間満了まで。保険料も不要に | 未確認後継「+」はネット申込あり | 個票 |
| アフラック「給与サポート保険」 | 販売停止2023年4月1日。公式に保険料例なし | 選択なし就労困難状態60日継続 | 対象外精神障害は免責 | 対象外出が困難な状態に限る | 第2〜6回だけ続く | 未確認 | 個票 |
表の読み方: 10万円・40歳男性の公式例があるのはSBI・ライフネット・チューリッヒの3商品で、保険期間はSBIとチューリッヒが60歳満了、ライフネットが65歳満了です。太陽は35歳・50歳までの例しかありません。同じ条件で比べるには各社の試算ツールが要ります。
商品ごとの短評
SBI生命「働く人のたより(全疾病型)」
入院なしの在宅療養を拾い、精神疾患も退院後の自宅療養まで月額で出す。免責は60日だけで、精神は入院が入口になる。
ライフネット生命「ライフネット生命の就業不能保険」
免責を60日と180日から選べ、障害年金1・2級でも給付が始まる。精神疾患は一時金だけで、自宅療養は対象外。
チューリッヒ生命「くらすプラスZ」
障害年金の認定で長期給付に変わると、復職しても満了まで出続ける。精神疾患は入院と障害1級しか拾わない。
太陽生命「働けなくなったときの保険」
要介護2以上か日常動作の介助で年金が始まり、回復しても止まらない。判定が仕事でなく日常動作なので、精神疾患と自宅療養には薄い。
東京海上日動あんしん生命「あんしん就業不能保障保険」販売停止
5疾病・障害・介護に絞り、該当後は復職しても満了まで出る。2026年10月2日に販売停止で、新しく比べるなら後継「+」。
アフラック「給与サポート保険」販売停止
第2〜6回は復職しても出て、18回目以降は障害年金1・2級とつながる。精神障害は免責。2023年4月に販売を終えている。
年収・子どもの生年月・ローンの名義を入れると、必要額と月額が出ます。結果からこのページに戻れます。